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第12話 「ガニメデの恋」

N:西暦2210年、火星地下ドッグで蘇った宇宙戦艦ヤマトは、太陽系にせまりつつある   サルガッソーの調査と謎の敵の正体を解明するため、銀河系中心部へ向けて発進した。   一方、サルガッソー調査船団はスサノオ帝国ダーデル艦隊の反粒子砲によって全滅。   ヤマトもアスカ艦隊の次元転移ミサイルの攻撃に苦戦しながらも、なんとかこれを撃破したが、   コスモタイガー隊椎名が重傷を追ってしまった。ヤマトは闘いの傷を修理する為、   木星の衛星ガニメデ基地へ向かった。 ガニメデ基地へ降下していくヤマト。 〜ヤマト・第一艦橋〜 ビデオパネルに火星基地の藤堂相談役。 藤堂:古代、ヤマトは無事か? 古代:敵の次元転移ミサイルにてこずりましたが、なんとか敵艦隊を撃破しまし た。かなりの傷を負いましたので、これよりガニメデ基地に修理の為寄港致します。 藤堂:ガニメデ基地から連絡があったよ。私からも補修作業に協力するよう頼んでおこう。 古代:有難う御座います。冥王星、海王星艦隊には、調査船団の救出に向かってもらいます。 藤堂:うむ。ところで、敵の正体について何かわかったか? 古代:現在、真田さんが回収した敵艦の破片を調査中です。 藤堂:そうか、何かわかったら報告してくれ。 古代:わかりました。 藤堂:こうしている間にもサルガッソーは太陽系に接近している。急いでくれ、古代! 古代:はい。3日以内に発進できるよう補修を急がせています。 藤堂:うむ。それからガニメデにいる空間騎兵隊の池垣参謀長に連絡を取ってくれ。    必ず君達の力になってくれるはずだ。 古代:お心遣い感謝いたします。 互いに敬礼する藤堂相談役と古代。 〜ヤマト艦内病院・椎名の病室〜 加藤:晶(アキラ)…(椎名の手を握る加藤。)。 廊下から病室の様子を伺う京塚と佐渡。 京塚:先生…。加藤さん、かなり思い詰めてらっしゃいますね?。まるで、恋人が    重傷を負ったみたい。 佐渡:うむ。これも奴の試練じゃな。リーダーというものがいかに責任が重いか    ということじゃ。そして命の重さというものもなぁ。 椎名の手を握り続ける加藤。 〜ヤマト・展望ブリッジ〜 揚羽:やっと見つけた!次郎、お疲れ様! 島:おう!アッコか。 揚羽:どう?ヤマトを操縦した感想は…。 島:僕なんかまだ感想を言えるような立場じゃないよ。皆さんの足を引っ張らないようにって、   そればかり考えてるよ。 揚羽:そう?そんな風には見えないけどな。結構、落ち着いてるし、カッコ良かったよ! 島:やめろよ、こっちは真剣なんだ! 揚羽:わかってるわ。お兄さんのこと考えてたんでしょ? 島:発進の時、兄貴が側にいてくれたんだ。 揚羽:次郎に似てカッコイイお兄さんよね。 島:見えたのか? 揚羽:ええ、もちろん!まぁ、さすがのお兄さんも次郎のカッコ良さには勝てないけど。 島:ちゃかすなよ! 揚羽:カッコいいと思うからカッコいいと言ってるのよ! 島:相変わらずだなぁ。 揚羽:なによ、その言い方! 島:ゴメンゴメン。 揚羽:せっかく人が誉めてるのに、もう知らない! 島:うん。 揚羽:うんじゃない!女の子の気持ち、全然わかってないんだから! 島:うん。 揚羽:もう! 〜ヤマト・工作室〜 北野:これが回収した破片の組成分析結果、そしてこちらが地球防衛軍アンドロメダの    ものです。 古代:まったく同じじゃないか! 北野:そうです。 真田:地球で建造されたとしか考えられんな。 古代:バカな!! 北野:ただ、あのマークは明らかに地球防衛軍のものではありません。 真田:火星のアルカディア居住区が襲われた時、椎名が開発中のコスモジャガーを見たと    言っていたんだ。 古代:一体どういうことなんだ! 真田:地球とまったく同じ環境の星で作られた…か。それなら、艦の材質や組成が同じでも    不思議じゃない。 古代:しかし、以前の第二の地球探しの際に銀河系内には地球と同じ環境の惑星は    見つからなかった! 真田:確かにそうだ。 古代:しかも、地球の戦艦や戦闘機とそっくりに作られているなんて、偶然とは思えない。 真田:そうなんだ。いずれにしても、もう少し詳しく調べてみよう。 古代:お願いします。 〜スサノオ本星・ユキと猛の牢獄〜 猛:君かい? また君なんだろ? 巫女:ワタシハ「ミコ」ッテイウノ。アナタハ? 猛:タケルだよ。ミコちゃん、顔を見せてくれないかな。 巫女:タケル、カワイソウ。タケル、トジコメラレテル? 猛:ああ、そうなんだよ!ミコ!助けてくれないかな? 巫女:・・・。 猛:ミコちゃん、ミコ? ユキ:ミコちゃんて言うの?返事がないの? 猛:また来るよ。 ユキ:うん。 〜空間騎兵隊第11中隊・ガニメデ駐屯地〜 池垣隊長:コノ!長官から連絡があって、例のプロジェクトはお役御免だそうだ! 古野間卓:イケさん、相談役でしょ、相談役! 池垣:いけねぇ、つい地球にいた頃のクセで藤堂さんを長官と呼んじまう。 古野間:俺だっていまだに長官は藤堂さんだと思ってまっせ。 池垣:だよな! RuRuRuRuRu・・・(電話が鳴る) 隊員A:ハイ、第11中隊!、、、隊長!電話っすよ。 池垣:誰だ? 隊員A:古代とかって。 池垣:古代? 顔を見合わせる池垣と古野間。 池垣:池垣だ! 古代(電話の声):宇宙戦艦ヤマト艦長古代進です。 池垣:ヤマト? 古野間:!! 古代:藤堂相談役からヤマトの任務にご協力頂けると伺いました。 池垣:ヤ、ヤ、ヤマトって、あのヤマト? 古代:驚かれるのも無理はありません。ヤマトは火星基地地下秘密ドックで再び密かに    建造されたんです。 池垣:それは、し、信じられん。 古野間:どうしたんすか?イケさん。 池垣:ヤマトが蘇った! 古野間:ヤマトが?蘇った? 池垣:(頷く) 池垣:は、はい。わかりました!直ちに我が空間騎兵隊をヤマト乗船準備に入ります!(電話を切る) 古野間:ホ、ホントかよ! 池垣:こ、古代艦長からだ。 古野間:俺たちがあのヤマトに乗るのか? 池垣:ああ。長官からの強い要請だそうだ。 古野間:地べたが好きな俺たちが、宇宙(そら)で活躍できんのか? 池垣:どうせここにいたって暇なだけじゃろう!こうしちゃおれんぞ!長官の命令だっ!    直ぐに準備に入るっ! 古野間:イケさん、長官じゃなくて相談役だろ! 池垣:ハハハハ! 一同:ハハハハ! 〜ヤマト艦内食堂・ヤマト亭〜 山崎:加藤、どうした?元気ないな。 加藤:機関長。いえ…。 山崎:椎名に怪我をさせてしまったことか? 加藤:…。 山崎:お前は止めたそうじゃないか。 加藤:機関長、俺は、あいつがいなくなるかもしれないと思うと…。 山崎:加藤、お前、、、。 加藤:もう一年になります。あいつが入隊してきた時、こんな生意気な奴は3日と持たずに    追い出してやるとカリカリしてました。だけど、一緒に飛んでいるうちに、    本当は気持の優しい、いい娘だって思えてきたんです。 山崎:後輩である前に、仲間だからな。 加藤:次第に自分でもあいつの事を意識することが増えていって…。 山崎:俺も女房とはそうだったな…。 加藤:機関長…。 機関長:大丈夫!あいつは必ず治るよ!あんなに鼻っ柱の強い奴がそう簡単に死んでたまるか! 加藤:ハイ! 山崎:うむ。 〜ヤマト・船外タラップ〜 ぞくぞくとヤマトに乗り込んでくる空間騎兵隊 〜ヤマト・第一艦橋〜 第一艦橋に入ってくる池垣と古野間 池垣:古代艦長はおられるか! 相原:あなた方は? 池垣:私は空間騎兵隊第11中隊、隊長 池垣小五郎(イケガキ コゴロウ)。 古野間:自分は副隊長の 古野間卓(コノマ スグル) 相原:艦長は今、艦内を巡回中です。 池垣:我々は藤堂相談役の命令で、本日付でヤマト乗り組みを命ぜられた。 第一艦橋に入ってくる古代と真田 古代:池垣隊長ですか。 池垣:古代さん、池垣です。こっちは副隊長の古野間。 古代:ようこそ、宇宙戦艦ヤマトへ。 池垣:ヤマトに乗り組めて光栄です。私は、暗黒星団帝国との戦いで地上軍のパルチザン    として闘いました。あの時のヤマトの活躍は素晴らしかった! 古野間:自分もイケさん、あいや、隊長と共にパルチザンで重核子爆弾攻略に参加しました。 古代:それでは森ユキをご存知ですか? 古野間:ユキさんか!懐かしいな!エライべっぴんさんだったよな。 池垣:そうそう!パルチザンのメンバーのアイドルだった! 真田:ユキは艦長の奥さんなんだよ! 古野間:えぇ??艦長の?そうなんですか!? 古代:ええ。 池垣:そういえば元ヤマト乗組員だと聞いたことがあります。それで、奥様はお元気ですか? 古代:それが・・・。 真田:息子さんと一緒に行方不明に・・・。火星のアルカディア居住区が謎の敵に襲撃    されたのはご存知ですか? 池垣:ああ、それならニュースでやってたな! 相原:その敵にさらわれた可能性が高いんです! 古野間:ユキさんが・・・。 古代:我々は今、銀河系中心部から太陽系に迫っているサルガッソーの調査と、謎の敵の    正体を探る航海の途中です。一刻も早くサルガッソーを止めないと、地球だけでなく、    太陽系全体が大変なことになります! 池垣:我々、空間騎兵隊がお役に立てるでしょうか? 真田:もちろんです!これからヤマトの艦内装備の説明をさせましょう。北野!頼めるか! 北野:わかりました! 艦内アナウンスマイクに向かう古代 古代:総員よく聞け!ヤマトはほぼ補修を完了した。明朝ガニメデ時間9時に出航する。    総員出航準備にかかれ! N:ヤマトは木星の衛星ガニメデ基地で補修を完了した。   空間騎兵隊もメンバーに加わり、いよいよ太陽系に迫るサルガッソーを目指す旅に   出発する。傷ついた椎名の運命は…。捕虜となった古代親子の運命は…。   急げヤマトよ! 人類滅亡の日まで、あと100と36日、あと136日しかない。 つづく