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第14話 「逆襲に、ほえろ!波動砲」
N:西暦2210年、新宇宙戦艦ヤマトは、太陽系にせまりつつあるサルガッソーの調査と
謎の敵の正体を解明するため、銀河系中心部へ向けて発進した。
第11番惑星のSOSに駆けつけたヤマトだったが、スサノオ帝国アスカ提督の陰謀で
凶暴化したコスモアントにコスモタイガー加藤と空間騎兵隊古野間が襲われ
人質となってしまった。
〜ヤマト・第一艦橋〜
古代:相原!坂本隊はどうした!
相原:応答ありません!
古代:(坂本…。)
〜第11番惑星基地内〜
コスモアントを撃ちながら廊下を進むコスモタイガー隊坂本達。
坂本:こっちだ!
廊下を走る坂本。
コスモアントを撃ち落とす空間騎兵隊。
ある部屋の前で立ち止まる坂本。
〜ヤマト・第一艦橋〜
相原:敵艦より入電!
アスカ提督:古代艦長!そろそろ時間だ!
古代:わかった。お前たちの要求を飲もう。但し、人質の釈放が先だ。
アスカ提督:フフフ。勘違いしてもらっては困る。これは交渉ではない。命令だ!
貴様たちは我々に従えば良いのだ。
古代:くっそー。
北野、シールド解除だ。
北野:は、はい。
アスカ提督:そうそう、わかればよい。ついでに教えてやろう。
君のかわいい奥さんと子供も我々が預かっているのだよ。
古代:キサマ〜!やはりそうか!何のためだ!子供には罪はないはずだ!
アスカ提督:古代艦長、これは戦争なんだよ!
古代:戦争?
アスカ提督:そう、戦争だ。我々が反世界に進行する為には君たちが邪魔なのだよ。
真田:反世界・・・。
アスカ提督:これで邪魔なヤマトもいなくなるわけだ。ははははは!
古代:人質は釈放してくれるんだろうな!
アスカ提督:運が良ければな!私の部下は気が短い奴が多いのでな。
真田:ふざけるな!
揚羽:ミサイル接近!
BOWAANNN!!!
乗組員:うわぁぁぁぁ!
爆発の勢いで乗組員が倒れる。
艦内アナウンス:第3艦橋被弾!!
BOWAANNN!!!
艦内アナウンス:第2砲塔損傷!!
次郎:このままやられちまうのか。
古代:信じるんだ。
古代の方をみる乗組員。
古代:仲間を信じるんだよ。
次郎:坂本さんたち・・・。
古代:きっと助け出す。
真田:それまで避けきれるか?次郎。
次郎:俺、やってみます!
揚羽:ミサイルの動きを正確に割り出すワ!
次郎:頼んだぞ!
ミサイルを交わして進むヤマト
古代:次郎、艦首をアスカ艦隊に向けるように進め!
次郎:敵に突っ込むんですか?
古代:・・・。
BOWAANNN!!!
艦内アナウンス:左舷パルスレーザー砲損傷!!
真田:古代、このままじゃ船がもたんぞ!あれを使おう!
古代:真田さん・・・。しかし、加藤や古野間が・・・。
真田:我々までやられては元も子もないんだぞ。
古代:(坂本・・・。)
〜第11番惑星基地内〜
坂本:畜生!ドアが開かない!
隊員:コイツ(爆薬)を使いましょう。
坂本:よし!
部屋のドアに爆薬を仕掛ける隊員達。起爆装置を押す。
BAUUUUN
けたたましい警報音。ビーボービーボー!
ドアが打ち破られる。中から現れるスサノオ兵。
激しい銃撃戦。
倒れるスサノオ兵。
坂本、銃を撃ちまくる。
スサノオ兵、応戦。
腕を負傷する空間騎兵隊。煙の中に浮かび上がる縛られた加藤と古野間の姿。
坂本:隊長〜!加藤隊長〜!
隊員:副隊長〜!古野間さ〜ん!
古野間:こっちだ!
隊員:古野間さん!大丈夫ですか?
古野間:そう簡単にくたばってたまるかよ!それよりコイツがやばいぜ。
坂本:隊長!隊長!!
古野間:池さんと一緒だ!首をやられた!
坂本:く、首を!
古野間:ああ。俺を助けようとして・・・。すまねえ。
坂本:早く手当を!ヤマトへ運ぶんだ!
コスモアントを撃ち殺す空間騎兵隊。加藤を背負って走る坂本。
救命艇に担架で運び込まれる加藤。付き添う京塚ミヤ子。
坂本:こちら、坂本!加藤さんと古野間さんを救出しました!
コスモタイガー隊 坂本!加藤と古野間両名を救出!
〜ヤマト・第一艦橋〜
相原:坂本より入電!加藤、古野間両名の救出に成功!
全員:やったぜー!
古代:よーし。次郎!艦首をアスカ艦隊に向けろ!
〜アスカ艦隊・旗艦〜
アスカ提督:もうヤマトは手も足も出ない!大型次元転移ミサイル発射!
スサノオ兵B:発射!
ヤマトの前方に現れる大型次元転移ミサイル。
〜ヤマト・第一艦橋〜
揚羽:大型ミサイル接近!
次郎:避けられません!
古代:真田さん、波動砲を!
真田:うむ。
古代:波動砲発射用意!
次郎:(ついに使うんだ・・・。)
揚羽:(ヤマトの最大の武器を・・・。)
古代:ターゲットスコープ、オープン。電影クロスゲージ明度200。
山崎:波動砲エネルギー重点120%。
古代:セーフティロック解除。
古代:発射10秒前。対ショック対閃光防御!
ゴーグルをおろす乗組員。
波動砲の引き金を強く握りなおす古代。
古代:10、9、8、7、6、
ヤマトの波動砲発射口に集まるタキオン粒子。
古代:5、4、3、2、1、0、発射!!!
PICAAAA、DAUUUUUUUN
凄まじい閃光。光の束がアスカ艦隊に向かっていく。光に飲み込まれるアスカ艦隊。
アスカ提督:そんなバカな、うわあああぁぁぁぁ!!!
〜ヤマト・第一艦橋〜
次郎:すげー威力だ!
真田:新型波動エンジンのパワーが、波動砲の威力も上げたんだ。
古代:ここまで威力があると、簡単には使えないな。
次郎:なぜですか?
真田:敵だけではなく、それ以外のものまで巻き込んで破壊してしまうからだよ。
次郎:そうかぁ。
〜ヤマト・医務室〜
古野間:佐渡先生!具合はどうなんだ?
佐渡:誰のじゃい?
古野間:誰って、隊長だよ!決まってるじゃねえか!
佐渡:池上君なら大丈夫じゃ!一週間もすれば元気になるじゃろ。
古野間:そ、そ、そうか。それで、、、。
佐渡:ん?なんじゃ?まだ誰か?
古野間:だからよう、先生!
佐渡:もう一人の隊長の方か?
古野間:うん。
佐渡:ありゃ、かなり重症じゃな!
古野間:た、助からないのか?
京塚:せんせ!あんまり意地悪なさらないで。
佐渡:ん?あ〜そうじゃな。
古野間:?
佐渡:(小声で)あれも大丈夫じゃ
古野間:え?
佐渡:なんじゃ?加藤のこと、気にしとったんじゃないのか?
古野間:お、お、俺が?なんで俺があんな奴のこと気にするんだよ!
佐渡:素直じゃないの〜、お前も。
古野間:あ、あ、あんな奴。
京塚:加藤さん、あなたを助けようとしてやられたって聞いたけど?
古野間:ああ。
佐渡:いいもんじゃなぁ。ケンカ仲間ってやつは。ははははは!
古野間:ははははは!
〜ヤマト・第一艦橋〜
真田:コスモアントを分析したよ。
古代:それで?
真田:超小型の電磁波発生装置が頭に埋め込まれていたんだ。
南武:それで操られていたってわけか。
真田:あんなおとなしい生物を凶暴にするんだからな。
第11番惑星の地面の穴に戻っていくコスモアント達。
太田:なんか気の毒だよな、あいつらこそ犠牲者だぜ。
古代:スサノオ帝国・・・。
真田:おそろしい奴らだな。
古代:ええ。しかし、僕達は負けるわけにはいかないんです。
真田:助けに行こう、古代。ユキとタケル君を。
N:コスモタイガー坂本の活躍と、新型波動砲によって窮地を脱したヤマト。
傷ついた椎名の運命は…。また、囚われの身となった雪とタケルはどうなるのか。
太陽系に迫るサルガッソー。急げヤマトよ!その脅威が地球に最接近し人類滅亡まで、
あと100と29日、あと129日しかない。
つづく