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第三話 「謎の艦隊」

N:西暦2210年、太陽系全体の危機となりうる移動性サルガッソーの出現により、   地球防衛軍は、その調査の為に新型戦艦イスカンダルを中心とした調査船団を   銀河系中心部に向け派遣した。   一方、旧ヤマト乗組員の古代は、藤堂元長官の極秘命令で、あのヤマトを   再生させる「Yプロジェクト」の存在を真田志郎から知らされるのだった。 〜調査船団 旗艦 イスカンダル主艦橋〜 乗組員A:レーダーに未確認艦隊捕捉。2時の方向、距離2万。 篠原艦長:どこの船だ? 乗組員A:わかりません。 篠原艦長:先方へ打診しろ。針路妨害になるとな。 乗組員B:艦隊旗艦へ打診します。     『我々は地球防衛軍旗艦イスカンダル。貴艦の針路を変更されたし。このままでは      針路妨害となる。繰り返す。貴艦の針路を変更されたし。』 ・・・・・ 乗組員B:艦長!旗艦より入電! 篠原艦長:読め! 乗組員B:『断る。貴艦が針路を変更されたし。』 乗組員A:こっちがどけっていうのか! 篠原艦長:構わん、このまま進め! 乗組員A:距離1万。 乗組員C:総員第一級戦闘配備! 艦内放送:「イスカンダルは、謎の艦隊と遭遇。まもなく最接近する。      総員戦闘配置に着け!」 乗組員A:2時の方向よりミサイル接近!距離8000。 篠原艦長:何!? 乗組員C:応戦しますか? 篠原艦長:主砲発射用意! 乗組員A:距離5000! 乗組員C:目標誤差修正±0.2、主砲発射!! BOWAANNN!!! 乗組員A:二基命中!残り一基接近! 篠原艦長:面舵いっぱ〜い! 乗組員D:面舵いっぱ〜い! ミサイル、主艦橋をスレスレで抜けていく 篠原艦長:間一髪だったな。 乗組員C:今のミサイル見たか?アンドロメダの艦首ミサイルじゃなかったか? 新型アンドロメダを旗艦とする艦隊が映し出される。      アンドロメダ?新型アンドロメダがなぜ我々を狙うんだ? 篠原艦長:敵艦隊を大パネルに映せるか? 乗組員A:はい、パネルに切り替えます。 新型アンドロメダを旗艦とする艦隊が映し出される。 全員:お〜っ。 篠原艦長:こ、こんな、ばかな。地球艦隊じゃないか。停戦を打電しろ!見方同士で撃ち合って何になる。 乗組員B:艦長、応答ありません! 旗艦をはじめ、艦隊が次々と消えていく。 乗組員C:艦隊が消えていくぞ! 乗組員A:ワープしました。 ・・・・・ 〜地球防衛軍司令部〜 司令部員A:イスカンダルより入電! 伊藤長官:イスカンダルか。 司令部員A:『こちら調査船旗艦イスカンダル。正体不明の敵からの攻撃を受けました、       いえ、新型アンドロメダを旗艦とする地球艦隊の攻撃です。       どこの基地の艦隊かは不明。』 アルカ議長:なに?地球艦隊だと? 井上議員:何かの間違いでしょう! 伊藤長官:各惑星の基地に確認しろ!艦隊の現在位置を確かめるのだ。 井上議員:了解! 〜地球防衛軍 相談役執務室〜 ノック 藤堂:入りたまえ。 真田、古代:真田、古代入ります。 藤堂:真田君、古代。よく来たな。まあ座りなさい。 真田、古代:失礼します。 藤堂:真田君、あのことはもう古代には? 真田:はい、話しました。 古代:驚きました。正直、この目で見るまでは信じられません。 藤堂:うむ。だろうな。 インターホンで呼ぶ 藤堂:太田君を頼む。 ノック 太田:失礼します。 真田、古代:太田!久しぶりだなぁ。 太田:真田さん!古代さん! 藤堂:昨年からわしの助手をしてもらっているんだよ。火星の状況を報告してもらうためにね。 真田:それで、今、ヤマトは? 太田:これを見てください。 スクリーンに映し出されるヤマト。 古代:これは、もうほぼ完成じゃないか? 太田:ええ、あとは、艦橋レーダーとコンピューター関係の調整が済めば    いつでも発進可能です。 真田:ニュー波動砲は? 太田:テストはしていませんが、使用可能です。 古代:火星から発進するのか。 藤堂:先程、伊藤君から緊急連絡が入った。 真田:長官から? 藤堂:Yプロジェクトを正式に始動してくれとのことだ。 真田:何があったんです? 藤堂:銀河系中心部に調査船団が送られたことは君達も知っているな。 古代:調査船団に何か。 藤堂:地球艦隊に襲われた。 古代:なんですって? 真田:どこの基地の艦隊ですか? 藤堂:それがわからんのだ。 太田:どの星の基地からも艦隊は移動していないという報告が入ったようです。 真田:いったいどういうことだ! 古代:それで被害状況は? 太田:応戦して、被害はありませんでした。すぐにワープして艦隊ごと    消えたそうです。 全員:うーーむ。 藤堂:古代。君達はすぐに火星に向けて出発してくれ。 古代:それでは、、、。 藤堂:うむ。古代進、新宇宙戦艦ヤマト艦長、兼戦闘班長を命ず。 真田志郎、ヤマト副長、兼技師長を命ず。 太田健次郎、航海班の副班長兼レーダー科チーフを命ず。 全員:はい! 藤堂:その他の乗組員については、長官から後日連絡が行くことにしてある。 古代:相原や南部も。 藤堂:もちろんだ。 真田:しかし古代。操縦は誰がやるんだ? 古代:島…、そうか、島がいない。 N:ヤマトよ、君が眠りから覚めるのはいつなのか。   銀河系中心部から迫るサルガッソー。その脅威が地球に最接近する日まで、 あと300と35日、335日しかない。 つづく